ラジオ番組:平和・原発・ひとりごと 2019年9月号

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皆さんこんにちは安斎育郎平和原発ひとりごと2019年の9月号、お届けする時間です。
秋ですね。9月っていうとね。皆さんは秋っていうと漢字で書くノギ(禾)へんに火って書きますよね?
なぜ火なのか。ノギへんは稲穂がこう垂れたあり様を表した部分だから、これは文句はないと思いますけども、なぜ右側に火って書くのかですね。
あまり深く考えたことないかもしれませんが、昔はこの字はですね、もっとややこしい字だったんです。
のぎへん同じなんだけども右側に鶴亀の亀ていう字の下に点、点、点、点で火を表す点を4つ書いたそういう字だったんですね。
面倒な字ですね。のぎへんに亀を火であぶってるって感じですよね。なぜかっていうと亀ってのは、この場合は今の文字でいうと亀なんだけども、これは昔はイナゴとかバッタとかいうような虫を表す部分だったんですね。
文字だったんですね。だからこれがのぎへん稲穂が実ったこの季節に、どっと増えてくるイナゴなどの田んぼや畑の虫これを田畑を焼いて、虫を退治するそういう季節だってことを表す字だったんですね。

まさに田んぼを焼くことによって虫を退治する、それでこの鶴亀の亀にあたる部分ややこしい字ですけれども、今の亀って言う字も昔の亀ももっとややこしい字だったから、その部分を取り去って下にある点点点点、これは野菜を煮炊きするときの煮るって字、者って字の下に点を4つ書く。
点点も同じ火の意味なので、点点点点と書く代わりに火って書いて、禾に火と書いて秋っていう意味にしたんですよね。
ところが面白いことに、大相撲などは一番最後の日のことを千秋楽って言って、一日千秋の100、1000の千ですね。
それに秋って書いてあって千秋楽と書くんだけども、歌舞伎なんかの千秋楽って字見たことありますか?
のぎへんに火って書くんじゃなくて、のぎへんに亀て書いてあるんです。古いさっきの時の上の部分の亀を残してですね、それで千穐楽(せんしゅうらく)と読ませるんです。
大相撲と歌舞伎では秋に相当する感じを大相撲の方は、今われわれが使っている禾へんに火って書いて千秋楽の秋(しゅう)と読ませて、歌舞伎の方は禾へんに亀と書いて千穐楽のシュウと読ませるってよね。
ちょっと面白い現象が起こっています。
だから秋だけじゃなくって春夏秋冬それぞれの漢字について、なぜこんな字を使うのかなっていうのを考えてみるのも面白いかもしれませんね。
パソコンがあれば字源で文字の源ですね、それを調べることも割に簡単にできますので、ちょっと興味を持って調べてみると子供にこの字はなんでこうこんな字に書くのかっての説明する時、ちょっと威張れるかもしれませんね。秋という漢字1つとってみてもなかなか面白いですよね。

この頃は大雨がよく降ります。日本列島ね。九州、中国地方などに時々ものすごい雨が降りますけども、今日で出がけに私もひどい雨に降られました。
それでひどい雨に降られたんだけども、雨のひどさ、雨の凄さ、降り方それを表す言葉が私にはよくわからないですね。
気象庁が定めた決まった呼び名があるんですよね。「やや強い雨」っていうと1時間当たり10ミリから20ミリ。10ミリっていうのは1㎝のことですけども。
1時間家の外にたらいを出しておくと、そこに1センチから2センチぐらい貯まるとき、それが10ミリ以上20ミリ未満の、やや強い雨っていうんですけども。
気象庁はそのときですね、人の受けるイメージまで文字で決めてあるんですよね。「ざぁざぁと降る」っていうことになっています。
10ミリから20の雨はね。それで地面からの跳ね返りで足元が濡れる。そして家の中にいても雨の音で話し声がよく聞き取れないうんいうふうに気象庁は表現しています。
だけど家の中にいたんで、雨の音で話し声がよく聞き取れないかどうか、その家の防音効果にもよるでしょうからね。コンクリートの家の中に入ればそんなこともないんだろうけども木造モルタル家屋、わが家みたいなとこにいると確かに雨の音が聞こえるかもしれないですね。これが、ざぁざぁと降るっていう程度なんですね。
それで1時間に20ミリから30ミリの雨のこと「強い雨」ってこういうんですけども、人が受けるイメージ中は気象庁の表現による土砂降りってことになったんですね。
わかったような分かんないような、とにかく激しく降ってるっていう様子ですね。傘をさしていても濡れるですね。寝ている人の半分ぐらいが雨に気づくっていう表現で気象庁は表しています。
で、それより強くなると、1時間に30ミリ以上50ミリ未満。たらいを家の外に出すと1時間あたり3cmから5㎝ぐらい雨水がたまる。そういうの「激しい雨」とよんでいて人の感じ方として人の受けるイメージとしては「バケツをひっくり返したように降る」っていうふうに気象庁は表現していて、これ気象庁はいいかげんってわけじゃなくて、平成12年14年29年とかちゃんとその都度表現を一生懸命検討して、表現を変えたりなんかしてるのでね、そうとうマジに検討した結果そういう表現を定めているんですが、バケツをひっくり返した様に降るていうんですけども、これは分かんないですね、私には。バケツをひっくり返すことあるけども、大体、床の面においてあるバケツにつまずいてひっくり返すとかいうことで、頭より上でバケツがひっくり返って水が落ちてくるなんて体験は、したことのないんですけども1回ひっくり返しただけでそれがずっと雨として降ってるんであればバケツを次々ひっくりかえして雨が降るってイメージが、なかなか分かんないんですね。

道路が川のようになるっていうんですが、今日、出がけのわが家のちょっと坂道になってるところが、まさに道路が川のようになっておりましたから、一時的に時間帯はですね、1時間あたり30ミリから50ミリの激しい雨が降っていたんだと思いますね。
それで、このごろ降る雨の中には特に夏場から秋にかけてですね。非常に激しい雨っていうね、1時間当たり50ミリから80ミリの雨が降るん「ごうごうと降り続く」っていう。「滝のように降る」っていうふうに気象庁は決めてるんですけども、これは何となくわかったような分かんないようなですね。
傘は全く役に立たなくなるっていうわけですけども、水しぶきで辺り一面が白くなって、視界が悪くなるっていいんですね。80ミリ以上の雨になると猛烈な雨っていますね。この狼テレビの気象ニュースでも、明日これこれの時間帯に猛烈な雨が降るでしょうっていうんですけども、それは1時間あたり80ミリ以上ですね「息切ぐるしくなるような圧迫感があって、恐怖を感じるような雨」だっていうんですね。
傘はもちろん全く役に立たないっていってわけですが、だから雨の降り方についても、気象庁公認の表現があるんだけども、バケツをひっくり返したような雨ってのは分かってるのかないんですね感じがするんですね。まあどうなんでしょう?雨でもうこんなよくぴんとこない感じだから、僕の専門にしてる放射線のレベルの表し方なんていうと、普通の放射線のことはあまり習ったことのない人にとっては、もっと分かんないですね。
きっとね、「1時間あたり0.05マイクロシーベルトの放射線」なんて言われても全然ピンと来ないかもしれないですね。まず、しかしそれを正確に分かるかどうかっていうことは、あまり重要じゃないとですね、我々自然界にこうやっていきてると、毎日のように天から降ってくる宇宙線とかですね、地面の中に含まれている天然の放射性物質から出てくる放射線とか、あるいは食べ物の中に入っている天然の放射性物質からくる放射線。
そういうのを受けて暮らしているので普段われわれが自然界から受けている放射線と比べてうんどれぐらいいい強いか弱いか、というようなことさえ分かれば大体で気にするレベルなのかそうでないレベルなのかっていうのは大体見当つくと思いますので、細かい数字の表現はわれわれ専門家に任しといていただいてね、我々がこれこれこうした方がいいよっていうふうに勧告を出したらば、ちょっと参考にしていただきたいですね。雨の場合も降り方について気象庁公認の表現がありますけど、そこで非常に激しい雨が降ったなんてときには不要な外出は避けた方が良いでしょうとか、気象庁がそういうくる勧告を出しますけども、放射線についてはですね、いざって時にわれわれが勧告を出しますので、それを参考にしていただければいいと思いますね。

今日は雨の話をしましたけども、日本には雨の降り方を表す気象庁公認でない表現がいっぱいあります。「しとしと降る」とかね。「じゃーじゃー降る」とか、いろんな表現がありますけども、これにちょっと戸惑ったのが、ラフカディオハーン、小泉八雲っていう、日本に住み着いた作家がいた。会談、クワイダンって、恐いお化けの話、日本に伝わってるオバケの話を、おもしろがっていっぱい翻訳した人なんですけども。この人が、ホントに困ったんですね。日本の怪談話のなかで「雨がしとしと降っていた」とかいう表現が出てくんだけど、日本にしかない「しとしと」とか「ザーザー」とかいう雨の降り方に関する表現が、山ほどあるので、ついにラフカデオハーンも困ってですね、「it rains シトシト」て言ったんですね。it rains何々、雨の降り方を後につけんだけど、訳しようがなくなっていって、「it rains シトシト」って訳したりしたんですよね。面白いですね。日本人は自然の変化にとても敏感でね、それを表現する言葉もいっぱいあるので、必ずしも翻訳ができないような言葉も含めて、我々日常生活、何気なく日本文化を味わっているんですけども、外国から来た人ゃこにとって、なんじゃいこれは?と思うようなことがいっぱいあるようですよね。

そういうことは放射線についてはどうせ、「放射線がしとしと降る」なんてことありませんのでね、数字で表されるその放射線を測る装置がちゃんとあってね、それで、われわれがきちっと測った上で、今どんな風に警戒した方がいいのかってことを勧告したりしますので、また参考にしていただければよろしいと思います。

それじゃ9月も元気で暮らすことにしましょう。また来月お会いしますさようなら。

カテゴリー: 原発関連