オバマ大統領の広島訪問についての見解

2016年5月10日、オバマ米大統領がサミット日本開催の機会に広島を訪れる予定であることが報じられた。今回の訪問が、大統領任期最後の年の「プラハ演説」アリバイ・パフォーマンスであってはならず、アメリカ大統領の名において、「核兵器のない世界」を実現するための強い道義的拘束性をもつメッセージを発することを求める。安斎科学・平和事務所は、今回の訪問が、「アメリカは核兵器を使ったことのある唯一の核保有国として行動する道義的責任がある」と述べたオバマ大統領の「プラハ演説」とノーベル平和賞受賞が、単なる「空疎な茶番」でなかったことを示す機会となることを望むとともに、日米政府が今次訪問を核政策の現状肯定や正当化のために政治利用することに反対する。

安斎育郎(安斎科学・平和事務所/所長)
2016年5月10日 

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