ラジオ 安斎育郎 平和・原発ひとりごと 8月号

平和・原発ひとりごと 8月号

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みなさん、こんにちは。
安斎育郎 平和・原発ひとりごとの時間がやってまいりました。
8月号をお届けします。
今日、録音しているこの日は7月25日で、まだ京都は祇園祭りの最中なんですよね。
今収録しているスタジオから、ちょっと窓の外を見ると、まだ祇園祭の雰囲気を表しているちょうちんが、いっぱいぶら下がっておりましてね。

そういう雰囲気なんですけれども、一方では京都は、日本一暑い都市ということで、この間、38度を超えるような日々がずっと続いて、今、人類生息環境としては非常に厳しい都市ですね。

あまりに暑いので、この前、アメリカ気象局が発表したデータに基づいて気温と湿度で、分類して、まぁいわゆる、体感温度ですね。それを整理して、その体感運温度が54度を超えるような状況になると、極めて危険っていう領域のなのですが、それを図に表してみました。

そして、このところの京都が、どの辺にあるかというと、図の上で表して見てみたら案の定、
極めて厳しいというところに、この10日ほどが入っておりましたね。

「言うまいと思えど今日の寒さかな」

っていう俳句はあるんですけども、この頃の京都では、言うまいと思えど今日の暑さかなということで、なかなか厄介であります。

で、厄介の中で私は世界の平和博物館のネットワークの代表に選出されてしまったのでその仕事も、大わらわ
ですね。

それに加えて、いつもお伝えするように、毎月福島通いを続けていまして、7月5、6、7。

これが、第53回目の福島調査ということになりました。
まぁ、完全ボランティアでやっているんですけれども、できるだけ、福島の被災者たちが、農業を再開したいとか
避難先から戻りたいが、そうそういう時に放射能の面で心配はないだろうか?っていう不安を持っているんですけれども、そういう不安に対応していきたいと思っています。

まあ、この53回というのだいたい、5年間でやっているので、1年間に10回ぐらいの平均で行ってるんですが、1年は12ヶ月あるので、2回足りないのは、真冬の冬があるんで雪がが積もっている時には、雪が積もると、あの地面に積もっている放射能から出てくる放射線が、雪で遮蔽されるので人間の被爆減ってうれしいんですけども、まぁ、実態が分からなくなっちゃうんですよね。

それから夏の暑いときはさすがに地元の人も、福島も暑いんです。38度とか39度になることもあり
ますので、そういう中で、ハードな調査をするのは危険であるということで、まぁ、夏はパスすることもあるんですね。それで、大体年平均して10回ぐらいということなんですね。

この7月6日に、福島市の桜の聖母短期大学、さくらの聖母短期大学、桜の聖母短期大学というところに行って、我々の調査の内容なども踏まえて講義をする機会がありました。
7月6日だから、7月6日に京都を朝早く立てば間に合うですが、普通は。

ご存知の様に、大雨で西日本が鉄道が乱れていて、私が住んでいる宇治市から福島に
行くには、まず何といっても奈良線を使って、京都に出ないといけないんですが、その奈良線が7月6日は、朝から全面運休の見透しであるっていうのを、7月5日の夕食中に知りましてね、で、夕食なんか食べてる場合じゃないって言うんで、やめて、その日のうちに東京まで行って、おこうっていうんで、行ったんですね。

正解でした。

7月6日、なんとかお昼頃に桜の聖母短期大学に到着して、講義を始めたんですが、講義の冒頭にですね、7月6日、今日は何の日っていうのを学生諸君に問いかけたんですね。

1年生2年生合わせて100人ぐらいの、保育科の学生と先生方
将来、保育士になる可能性がある若い女性たちですよね。
さっき言ったように名前が桜の聖母短期大学ということから分かりますように、カトリック系の大学なので抗議の冒頭はですね、いつも「ごきげんよう」で始まるんですね。先生が「ごきげんよう」っていうと、生徒たちもそれに呼応し「てごきげんよう」って返してくるんですね。
ちょっと変わった大学の講義の始まり方でありました。
で、7月6日は何の日ですかって言ったんですけれども、あまりピンと来ない良いようでしたですね。
俵 万智(たわらまち)っていう短歌を読む人がいますけれども、俵 万智(たわらまち)さんが作った短歌で、「この味が、いいねと君が言ったから七月六日はサラダ記念日」って有名な短歌があるんですね。
「この味がいいねと君が言ったから七月六日はサラダ記念日」
だから「7月6日は、サラダ記念日」ってことになってて、これは若い人は知ってるかもしれないと思ったんですが、ほとんど誰も知らなかったですね。

だから、こんなことは知っているはずだという思い込みで講義すると、こっちの伝えたい事が伝わらなかったりするので、改めてそこでなるほど知ってるつもりで、講義を展開すると伝わらなかったりするって事を
改めて感じたところでありました。
まあ、その日は安斎育郎の保育論から始まって、福島が、この放射能で汚染された
あの2011年の直後、福島の保育がちょっと外遊びを禁止するとか、それから散歩はしないとか、そういうことでみんな
家にこもってしまったんですね。その結果、まあ、園児たちが身体を動かして、思う存分自然と戯れて、自然の四季の変化など体で感じ取るそういう感性を磨いていくっていうチャンスが失われたんですね。その結果、子供たちは
運動不足に陥って、福島の子たちは、肥満傾向があり運動能力が全国的に見てもね低下している、そして四季折々に咲く花などを見る機会もないもんですから、そういう四季の変化等に対してする感性の点でも、発達がちょっと障害を受けてるんじゃないかということで、そういう体験を話して、で、いったい福島の放射の環境は、今どうなっているのかっていうことを、53回の調査の結果に基づいたお話で、どうかこの福島の保育に当たる若い人たちは、しっかりと放射能環境の事を学んで、保育をモリモリといきいきと展開して大丈夫な、そういう状況になってきているので
そうして欲しいものだっていう話をしたんですね。

その時ですね、ちょっと変わった話をしたんですが、福島の保育があの原発4事故のあと、縮こまっちゃって
お子さんたちを保育園が預かったんだけども、あまり積極的な保育活動ができないまま外遊びを禁止したり散歩を禁止したり、運動会もこの家の中でやったりということで、縮こまっちゃった。その時、僕はたとえ話で
ワールドカップの予選第3戦の日本チームの戦いぶりみたいになったっていう風に言ったんですね。あの時、最後の何分間か、日本チームは負けていたにもかかわらず、勝つということをあきらめて他の試合会場で行っている試合で、セネガルが負けるならばこの試合、今の状況で負けても決勝をリーグに出られるっていうんで、そういう道を選択したんですね。
居合は負けているんです。にもかかわらず、もう勝つための
そのプレーを止めてですね、パスのまわしで時間つぶしました。
まるで保育園が、あの事故の後ですね、まぁ、ご両親からお子さんを預かって、あまり積極的なことをせずにですね
時が過ぎていくのを待っているだけみたいな、そういう消極的な保育になったっていう内容を表すために、どうもワールドカップ第3戦の日本チームみたいな積極性を欠いて、家にこもった、そういうことになってしまったって言ったんですね。

皆さんは、あの日本のワールドカップ第3戦をどう見たかったわけですが、面白いことに、「よくやった」っていう意見、つまり
決勝リーグに出ることが目的であれば、別にそれがルールで決まってやるのであれば、そういうルールにのっとって、そういう方法を選ぶ事も極めて合理的であって、采配は大したもんだと、割に経営感覚のある人は、そういう評価してみたいですが、一方では「見てて面白くなかった」っていうことで、観客を忘れ勝つことを忘れたあのゲームに対して、批判もあるんですね。

私はどう見ているかっていうと、まあ、ルール違反をしたわけじゃないから、采配で決勝リーグに進出したということ自体については、まあ、そういう面で咎め立てを受ける必要がない。ところが、日本サッカー連盟の行動規範、行動規則っていうのを見てみると、勝つためにプレーするっていうのが、一番最初に出てるんですね。

それなのに勝つことを諦めて、他の会場でやってる試合でまあ、対抗馬のチームの負けることにかけたっていうのは、日本サッカー連盟が掲げている行動規則の第一番目にある「勝つためにプレーする」ということがないがしろにされたのではないかいう感じはどうしてもしますね。

で、日本サッカー連盟だけじゃなくて、世界サッカー連盟の行動基本でもですね、「プレイ・ツゥー・ウィン」一番最初に出てくるのが、「play to win」勝つためにプレーをするということであって、いかなる試合といえども、勝つことがゲームの目的であるって書いてあるんですね。
だから、いいかなる試合であってもですね、勝つためにこそ、ゲームをやらなければいけないっていうのが、まあ、日本のサッカー連盟でも世界のサッカー連盟でも、行動規範の大原則なんですね。
それを念頭に置くとですね、ああいうふうにまぁ、決勝リーグに出るためのルール違反ではない行動の取り方だったとはいいながら、やっぱり、これはですね、そもそもサッカーの精神あるいは、世界サッカー連盟の精神に反するのではないかということでは、大いに批判がありますですね。

まぁ、飲み屋に行ってこういう話題になると、両方の意見があって、いやぁよくやったっていう、いいじゃないかっていう意見もあれば、あれはもう、日本のサムライ精神に反するっていうわけで、喧々諤々、口角泡をとばして、多分ビールを飲む回数が一、二杯増えるという状況が続いています。

おそらく、これは今後とも語り草になると思うんですけれども、一番良くないのは、この問題に触れない、ねっ
ちょっと西野監督に申し訳ないという気分があって、せっかくとにかく決勝リーグまでいった、その采配は全体としては大したものなんだからについては、咎め立てするのはよそうっていうことで、あまりこれは話題にしないということになるとですね、ここから積極的な教訓をみいだして、次の大会方に活かしていくという、そういう心意気がなくなるのではないか?

まあ、そんなことも平和・原発以外に考えている安斎育郎であります。
ではまた、来月お会いしましょう。

ありがとうございました。

カテゴリー: 原発関連