ラジオ番組:平和・原発・ひとりごと 2019年1月号

ラジオ番組:平和・原発・ひとりごと 1月号

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FM797京都三条ラジオカフェ
番組ダウンロードURL
http://radiocafe.jp/201704001/episodes/2019-1-2oa/

以下、放送聞き取りテキストです。

皆さんこんにちはあけましておめでとうございます。 2019年1月2日、早いもんですねぇ。78歳、今年79歳になりますが、歳をとるにつれて一年の経過が、やや早まったような気がするんですね。 気のせいって言えば、気のせいなんですが。 まあ、78歳にふさわしくないほど忙しい慌ただしい生活をしているせいか、何か一年がかなり足早に過ぎ去っていくような気がします。

去年2018年の流行語大賞っていうのが発表されましたけども、カーリング女子日本チームが試合中とか、あるいは、あの作戦会議の途中で使っていた「そだねー」って言うの がまあ予想通りですね、大賞に選ばれました。
「そだねー」っていうのは単純なことばですよね。「そうですね」っていう意味だから、相手の発信しているメッセージに同意を表明することばということですけども、日本人はわりに相手の言ったことによりそうっていう姿勢とか発想はごく普通にありましてね。

それで僕は失敗したことがありますね。
1980年代にヨーロッパのジュネーブにある国連ヨーロッパ本部の職員たちに講演を頼まれて行ったことがあるんですよね。
軍縮平和のための国連職員の会っていうのがあって、国連職員はいろんな国から来てるんですけども自分たちもただ各国代表の会議の場を設定したりしてるだけではなくて自分たち自身も、軍縮や平和のために努力したいって言うんで、そういう会を作ってね。
それで、はるばる日本から私を選んで当時ヨーロッパで問題になっていた中性子爆弾の配備に関して講演をしたんですね。
その時に講演の始まるちょっと前にアルゼンチンから来たピアニストで、今国連職員になってるって女性が国連の内外を案内してくれたんですけども、まあ裏庭のようなところで、ちょっとは彼女の写真を撮りたいと思って、「写真とっていいですか?」って聞いたらば、彼女が「アイム ノット フォトジェニック」って言ったんですね。
私、写真写りが良くないからって言ったんです。だから、写真撮ってもらうのはどうかなっていう意味で言ったんでしょうけども、「私、写真写りが良くないから」っていう言葉に僕の頭の中で翻訳されて、そんなことはないっていう意味で「 ノー! 」って言っちゃったんですね。

これは最悪の事態ですね。
私に「写真写り良くないから」っていうのに対して英語で「 ノー 」って言うと、「そう。あんた写真写り良くない」って、「そだねー」って言ったことに相当するんですね。
この時は、相手が何と言おうと相手の写真写りが良ければ「 イエス! 」と言わなきゃいけないんだけど日本人には、ちょっと覚悟がいるんだよね。
「私、写真写り良くないから」っていう時に「そう」って言ったような感じになってね。だから、つい「 ノー 」って否定したくなっちゃうんだけども、ヨーロッパの発想では、英語ではね、写真写りが良ければ相手がなんと言おうと・・・・相手が写真写りが良ければ、「イエス!」と言わなければいけないんだけれども、日本人にはちょっと覚悟がいるんだよね。「写真写りが良くないから」って時に、「そう」って言ったような感じになってね。
だから、つい「ノー!」って否定したくなっちゃうんだけども。
ヨーロッパの発想では、英語ではね、その写真写りが良ければ相手がなんと言おうと
「ノー!」って「ユーアーフォトジェニック」あなたは写真写りが良いってヨーロッパの発想では、英語ではね、その写真写りが良ければ相手がなんと言おうと「ノー!」って「ユーアーフォトジェニック」「あなたは写真写りが良い」って言わなきゃいけないのに、つい相手の言ったことに寄り添う日本的発想で大失敗をしたことがあります。

状況は彼女も僕の気持ちがわかりますから写真撮らせてもらったけどね。

国際会議上での講演は大変うまくいって、いろんな国の大使級の人とかなんかも来て、中性子爆弾に関する私の話を聞いてくれました。

その日の夜の僕を歓迎するパーティーを街なかのワインバーみたいとこでやってくれたんですけども、9カ国の人が来ていたんですね。

そのときに、今日は9カ国から9人の人が来て安斎さんを歓迎してるっていうメッセージをイギリスのハンターっていう、狩人ですよね。ハンターっていう名前の国連職員が
言ったら東ドイツから来ていた➖当時は西ドイツと東ドイツにドイツは別れたんですが➖東ドイツから来た科学者がですね、西ドイツからも科学者が来ていたので、9カ国ら9人が来ているのではなくて8,5カ国から9人が来ているというふうに言ってもらえないかってことでね。

いずれ東西ドイツは統一するんだっていう意味合いが、そこに込められていて、なかなか感動的な話し合いになったと思います。

それで「そだねー」っていうのは、流行語大賞になったものの、どうもこの間の国会の事情や、政府の動きを見ていると「そうだー」とばかり言ってらんないような気がして、去年の12月5日に京都府庁の記者会見場で記者会見しましてね。憲法を変える
とか言っている現政権に対して、早期に退陣してもらいたっていうんで改憲安倍内閣
の早期退陣を促す京都アピールというのを発表したんですよね。
会見場には、読売新聞とか毎日新聞とか京都新聞など5社が来ていて、翌日に読売新聞や京都新聞や新聞赤旗などに、その様子が報道されたのようで、早速翌日に岡山に住んでいる人から心強いってようなメッセージを頂きました。
だから、まあ「そだねー」っていうのは、人間関係をゆったりとまろやかにする独特の味わいを持った言葉で、これからもときにおいて使っていきたいと思うものの
やっぱり国の政治のあり方とか何かに対しては、きちっとそれを見据えてですね
「そだねー」とばかり言っていられない、そういう問題があれば、きちっと意思表示
をした方がいいと思いますね。

今年2019年には参議院選挙とか国政選挙も控えている中で、我々がきちっと選んだ国会議員が指名した内閣がどういう日本の国の憲法にふさわしい、行政やその政治のあり方を取っているかどうかってのはね、ぜひチェックしていきたいものだと思います。

まあ、そんな、ちょっと厄介な記者会見もやったんですけれども、同時に12月には岐阜県の高山市ってとこに行ってきました。

高山祭ってのは結構有名で、京都の祇園祭と同じように山車が出て、特徴はそのてっぺんで、からくり人形ですね。人形がいろいろ演じたりするんですよね。

凄いですね、江戸時代以来の日本の手工芸の発達ぶりを示すような、とっても面白いからくりをするんですね。

で、せっかく高山来たんだからってんで、そのからくり人形が今でも見られる”からくり会館”ていうとこへ、行きたいと1つは思っていたんですね。えぇ、行ったんです。
行ったらですね、前日から冬期休館中ていうんですよね。見られない。
残念ながらね。えぇ、そういうことがありました。
まぁ、からくりっていうのは実に面白いですね。江戸時代、皆さんもどっかで聞いたことあると思うんですが、そのからくり人形のなかに、お茶を運ぶ、お茶運び人形というのがありますね。

お客さんが来るとロボットですよ、するにね。お茶を乗せて来てですね、お客さんにお茶を渡すと、くるっと180度方向を変えて元に戻っていくって、それを自動的にやるからくり人形がもう江戸時代にできていたんですね。日本は、そういう点では、手工業の発達がもう素晴らしかったんですよね。

まあ、それを見損なってしまって残念だと思ってて、もう一つ高山に来たんだ見たいと思ったのが、”福来友吉資料館”ってのがあるんですね。福来友吉さんなんて名前は皆さんは、全然知らない。知らなくて不思議はない。元東京帝国大学、東京大学の助教授なんですけれども、とっても変わったを人で、明治から大正の時代にかけて彼は超能力にいれあげたんですね。それで御船千鶴子とかね、長尾郁子っていう透視術の大家がいてですね。箱の中に入れたものを箱の蓋を開けずに、中を透視してみせる、そういう能力持ってるという人がいたんです。

それからもう1つはですね、三田光一っていう男性がいましてね。

この人はね、霊視ですね。例えば月の裏側の写真を作って見せるような、そういうことができた月の裏側ってのは見えないですよね。じつに不思議なことといえば、不思議なことだけども、地球と月というのは、おんなじ面を向き合って何億年も回ってるんですよね。

こんなで、少しもずれないってのは素晴らしいんですが、その見えないはずの月の裏側の念写写真を撮ったと、それ以来、福来友吉東京大学当時の助教授が、これは本物だっていれあげましてね。

うん、まあ、ついにどうなったかっていうとを長尾郁子さんや、御船千鶴子さんのご透視術も、また三田光一さんの念写術もインチキだってことに、わかってきてですね。

ついに彼は東京帝国大学の助教授の職を奪われて、そして結局高野山大学で真言宗の和歌山県の高野山にある大学の教授として移っていったんですけども、うん、その途中でゆかりの地、高山でいろんな足跡を残しているので、その高山に行くとちょっと珍しい、マニアックだけどもこの福来友吉、まぁ、ある意味で悲劇の学者人生をたどった人の何かどういう生き方だったのか見たいと思って、高山の駅前の観光案内所に行ったら移転したってんですので、結局これも見られなかったんですね。

それで最後にですね、高山市の図書館の建物が見えたんですけども、この建物が馬鹿に福井県の坂井町っていうところにある”みくに龍翔館”という、前NHKの「だます心だまされる心」っていう8回続いた番組で、第2回目を撮影したその建物に馬鹿によく似てるんですね。

そこはコーネリアス=エッシャーというだまし絵で有名な絵描きさんの父さんが設計したので、きっとこの高山市のあのそっくりに見える建物高山市の図書館も、何かエッシャーと関係あるんじゃないかと思って見たいってんで、これも観光案内所にかけこんだらですね、1週間休館してましてですね、結局、僕が見たいと思った3つは3つとも見られずに高山の古い街並みなどを見て帰ってきたんです。それはそれはそれで楽しいですね。
ちょうど通りがかったらば、杉玉って知ってますかね?
杉の葉っぱを球状にね、ボール状につくったものを、酒屋さんが店先にぶら下げるですね。(お酒の)新酒ができましたって合図なんですけども、ちょうどその古い杉玉を新しい杉玉に取り替える現場に出くわしたしました。

テレビの中継もしてました。まぁそういう、珍しい体験もしながら、しかし一方では見たいと思っていたことが見えないで複雑な面持ちで帰ってきた高山の旅でありました。

きっと今年もやりたいようには出来ない1年かもしれないけども、ええ、79歳になる今年もひき続き福島の放射能の調査などに頑張っていきたいと思います。

ではまた今年もよろしくお願いします。

 

 

 

カテゴリー: 原発関連