以下、放送聞き取りテキストです。
皆さんこんにちは。
ええ安斎育郎 平和 原発 ひとりごとの時間がやってきました。もう三月ですね。
一年のうちの四分の一のコーナーをことにさしかかろうとしています。
外はまだなんとなく肌寒い日もありますが、日差しがだんだん暖かくなりましてね。
私は宇治市に住んでいるんですが平等院まで歩いて十五分ほどのところに住んでますけどもJR奈良線っていう京都と奈良を結んでいる路線はよく使っています。その途中に桃山って駅がありましてね。その途中に桃の花が満開ですね。もう春が来たなっていう感じです今日も、京阪三条駅で降りてこのスタジオまで歩いてくるんですが。
いつものように駅伝発祥の地っていう碑が立っているところをやってくるんですけども、鴨川を渡ってしばらくずっと高瀬川っていう川がありましてね。森鴎外っていう作家に高瀬川という作品がありますけども、その横を見ると佐久間象山遭難の地とかね「さくましょうざん」っていう人もいると思いますが。
実際は象山です。そう佐久間象山遭難の碑とか大村益次郎そうなんの日とかね。いろいろ十京都には史跡が山ほどありますね。
でそういうのを一つ一つ見ながら歩いてるととても時間掛かりますが、大体興味関心が旺盛のほうなもんだから福島の調査へいっててもスタスタと放射線だけ測ってればいいという気分にならないでね。
そのところところにお寺とか記念碑とか、開拓する記念日とかそういうものの前で足を止めるもんですから、調査仲間から見るとちょっとやっかいな調査員かもしれませんけれども、その分報告書にはそういうものも載せるので一月二十四日から二十六日まで行った時の報告書つい一週間ぐらいにできましたが四十二ページ埋まって、それは放射能の測定結果だけじゃなくてそういう景色とかどんな花が咲いているかとか、そんなこと書いてあるっていうところであります。それで七十八歳ええだんだん枯れつつあるもののやっぱり感性はなるだけ豊かにね研ぎ澄まして四季折々を感じたいものだと思っています。
さて今日はですね、ちょっといつもと違って平和原発ひとりごとっていう番組だけどもちょっと離れて。
あることを紹介したいと思うそれNHKに文化センターっていうところの京都教室。
NHKでやってる文化センター京都でやってる教室。そこに四月から私の新しい講座が開かれましてね。タイトルが育郎先生の知る楽しみ1、だます心、だまされる心っていうんですよね。
ええ安斎先生じゃなくて育郎先生というふうに親しみを込めてタイトルをつけてくれたんですが、だます心、だまされる心。
全六回四月から九月にかけて展開されるんですけども。
これについてちょっと紹介したいと思います。
NHK文化センター、今日このスタジオから歩いて十五分ぐらいかな?のところにあるので近い。ちょっと近いんですけれども。
そこでものすごくたくさんの講座が開かれてましてね。その中の一つに入れてくれてね。だます心、だまされる心っていうんで全六回を展開しようっていいうわけですね。
なぜNHK文化センター京都教室とご縁があったかっていうと昨年の八月一日にNHKから相談受けたんですね。「京都と戦争」ということで何か講座を組みたいっていうんですね。八月っていうと戦争を考えるのに、時期といえば時期ですね。
八月十五日が昭和二十年八月十五日、昭和天皇がもう戦争はやめますというラジオの放送した日ですね。
それで何となく八月になると、広島、長崎のこともあり平和とか核兵器の問題とかで日本中がいろいろなつどいが開かれてるんですね。でNHKとしては何か「京都と戦争」ってことでやりたいと。
事前に相談があった時に京都と戦争でどんなテーマがあるでしょうか?って言われたので、僕は二つあげまして、一つは「京都と原爆投下計画」あまり広く知られてないみたいだけど京都は、
原爆投下の第一目標だったんですね。広島に実際には最初の原爆が投下されたけどもその前、十日ほど十日あまり前、二週間ほど前までは。
それから「京都と戦争」っていったら欠かせないのは、やっぱり応仁の乱ですよね。ちょっと古いけど、もう十年以上にわたって首都、京都がですね内戦にまみれて死屍累々たるありさまになった。世界でもそう無いことだからで京都と戦争を語るのには応仁の乱は欠かせないのではないかってわけですね。
それでいいんそうことにしましょうっていうことになって、で京都原爆投下計画は私が担当して応仁の乱人のほうはですね、別の歴史の先生で新しい観点から京都応仁の乱について現在的に論じられる先生にやっていただくってことで、それでご縁を結んだんですね。
京都原爆投下計画にも何十人かの受講者の方がお見えになって、外国人など相手にボランティアガイドをしている女性など来ていただいたんですが、やっぱりあまり京都が原爆投下の第一目標だった、それは今の京都駅のすぐ近くにある鉄道博物館の中にある転車台、列車の方向を変える回転テーブルみたいなものがあるんですが今でも残ってますが、そこがその狙い目だったっていうことを歴史的事情を含めて細かく紹介したんですが、そんなこと知りませんでしたっていうんで、その後やっぱりこのラジオ局の界隈などにやってくる外国の方、特に原爆を投下したアメリカからの観光客に京都が原爆投下の第一目標だったって知ってる?っていっても知らないって今こんなんすばらしい街を原爆で破壊するなんていうそんな計画があったのかって、どこの国だ?ってわけですが、じつはあなたの国のことだけども。
原爆落とした方のひとも落とされた方の国のひとも、もうあまり京都原爆投下計画は知らないんですね。
どうしましょう?ってわけで少し詳しく紹介したんですね。
で、それがご縁となって、じゃあ先生で語りぶりもなかなかおもしろそうだから別のテーマで、来年はシリーズでやって下さいっていうんで、話が持ち上がったのが、だます心、だまされる心。
これ実は何年か前にNHKのテレビで全八回でてテレビでやったんですよね。
同じタイトルでテレビでやったんですよね。
一回二十五分番組でしたけれども、なかなか面白かった。
で一番最初の回は祇園のワインバーを借り切りましてね。まぁ、十二月に撮影しましたけれども朝七時ごろにワインバーに集まるように言われて、しかもタキシードかなん着てこいってんですね。
それでワインバーで、僕はてタキシードを着て手品をやる画面から始まったんですけど。もうんまさに騙しと言うと手品というとになってるんで、そこから話に始まりまして、今度のお盆四月八日お釈迦様の誕生日に第一回目でNHK文化センター京都教室をやるんですが、トリック人為的な不思議現象ってんで、うん。
僕いくつかの手品を演じることにしています。
手品は僕は中学一年生から趣味にしてるので、それから東京大学の学生のころは大三代奇術愛好会会長やってましたのでね、ええで今も国境なき手品師団の名誉会員をやってるので、手品はお手のものなんですけれども、でまず人間ほら簡単にだまされでしょってのやっていただいて、その上で第二回目には文学芸術の中のだまし、
探偵小説とか推理小説と呼ばれてるものは、悪い意味では作家が読者をだます訳ですよね。
すぐには見破るれないような騙しのすじだてを考えて、おもしろおかしく、しかも文学作品だから、いかにも名文をつらねてそういうトリックを仕込んでいくんですけども、シャーロックホームズ始めどんなそこにはトリックの原則があるかってこともお話しするんですね。三回目の霊とカリスマの世界ってんで。
これは日本にとっては1995年で三月二十日に東京地下鉄サリン事件というのがオウム真理教事件て大問題になったんですけども、そこで麻原彰晃って人が持っている一種のカリスマ性。
これに惹かれてですね、東大とか早稲田とか慶応をでた人が他愛もなく教祖が超能力て宙に浮くなんてこと信じて、とんでもない犯罪集団になっていったんですが霊とカリスマの世界を論じてみよう。
そして四回目には科学者もだまされるっていうんで科学者はだまされないか?そんなことはなくて歴史を見てみると科学者もとんでもないうそのことを本当だと思い込んで研究した失敗の歴史もありましたですね。まあ今でも私のまわりでも科学者も詐欺にだまされてるからね。科学者も騙されるっていうのをやろうと。
五回目には実生活に潜むだましっていうんで、まあオレオレ詐欺といわれるものを始めとして、このごろそれでは大変進化しているので自分は騙されないと思ってる人が一番危ないってんですけども、これをまとめようと。
もうつい三日ぐらい前に私にも、フランスからだましのメールが来たんですね。
いかにも親しそうにフランスまで旅立ってきたけれども、財布を盗まれて困ってるんでとりあえずいくらいくら貸して欲しいって僕の知り合いの名前を語っているメールをよこすんですね。
こういう経験は何回かありますので騙されたりはしませんけども、日常いつ騙されるか分からんない。
そして一番最後に六回目どうすればだまされないのかなっていうお話しをしてまとめよというわけですね。
でNHKの受けつけは〇七五の二五四の八七〇一、〇七五二五四の八七〇一ってところで、お電話で受けつけているようですが、出足好調。
そうのようななので関心のある人は一度電話をして様子を伺ってみてもらうとよろしいと思います。
さて私の三月は福島を調査の延長線上で福島の農家の方々が商品にならないエゴマを使って石鹸の開発をしたいというので、京都に集まって、そのをシャボン作り石鹸作りの可能性について関係者と話しし、四月以降の福島調査をまた続けていくその足がかりにしたいと思っています。
今年も基本的に毎月をベースにして福島通いをして、もう被災から八年が経ったんですけども、まだ困難を抱えている福島の人々を何とか私のできる範囲で支援し続けたいいと思っています。
また来月お会いしましょう、さよなら。