2014年9月19日~22日、ノグンリ(韓国)で開かれる
「第8回国際平和博物館会議」への日本からの参加者にご支援を
平和のための博物館国際ネットワーク(INMP)理事
安斎育郎(立命館大学国際平和ミュージアム・終身名誉館長、立命館大学名誉教授)
世界には、平和についての博物館が200館ほどもありますが、その3分の1近くが日本にあります。日本は、世界の平和博物館運動の中で、大切な役割を担いつつあります。平和博物館どうしが手を結ぼうと、1992年、初の「国際平和博物館会議」がイギリスで開かれ、その後3年に1度のペースで7回の会議が開かれてきました。そのうち、第3回と第6回は日本で開催され、立命館大学国際平和ミュージアムは成功のために努力しました。
今年は8回目の会議が、韓国のノグンリ(ソウルとプサンの間)の平和公園施設で開かれることになりました。同平和公園は、ノグンリ国際平和財団が運営する施設で、近代的な平和博物館があります。
なぜノグンリに平和公園があるかというと、その理由は「朝鮮戦争」にまでさかのぼります。
「朝鮮戦争」とは、1950(昭和25)年6月25日に北朝鮮軍が38度線から南下したのを皮切りに始まり、その後、アメリカ主体の国連軍や、中国義勇軍も参戦して泥沼化し、1953(昭和28)年7月27日の「休戦協定」で(終戦ではなく)休戦、今日の「南北朝鮮の分断」を招いた戦争です。
開戦からちょうど1か月後の1950年7月25日、アメリカ軍が韓国の住民を無差別に銃撃し、数百人が死亡する「ノグンリ虐殺事件」が起こりました。
その後、被災関係者のねばりづよい活動が続けられましたが、ついに、ビル・クリントン大統領の時代にアメリカが公式に謝罪して和解が成立し、ノグンリ国際平和財団(理事長:チョン・クードゥ博士)が発足、平和公園施設が整備されました。
2年前、同財団が「第8回国際平和博物館会議」の開催地として名乗りを上げ、「平和のための博物館国際ネットワーク(INMP)」の理事会の正式決定を経て今年の9月開催が決まりました。その後韓国では政権交代がありましたが、国際平和財団のチョン・クードゥ理事長の努力で懸命に準備が進められています。
「メイン・テーマ」は「記憶、歴史的真実、和解を促進する際の平和のための博物館の役割」、日本からも70人以上が参加、多くの人が発表する予定です。
会議言語は、公式には「英語」ですが、日本語でも参加できるよう通訳・翻訳体制を整える必要があります。また、隣国での開催とはいえ、若い学生諸君にはそれなりの経済的負担になります。
そこで、何かとご負担の多い中たいへん恐縮ですが、みなさんのご支援を心からお願いする次第です。
国と国の間には不穏な対立模様が見られますが、この国際会議は私たち平和を望む市民の貴重な国際貢献の機会になるでしょう。
———————————————————————-
ご寄付について
◇目的
2014年9月に韓国で開かれる「第8回国際平和博物館会議」への日本からの参加者に対する移動、翻訳・通訳、報告書作成などへの支援。「日本からの参加者」には、発展途上国などから留学中の学生も含まれます。
◇期間
当面、ご寄付は2014年7月1日から2014年10月31日まで受け付けさせて頂きます。
◇目標額:300万円
◇決算報告
決算報告書が整い次第、郵送にてお届けさせて頂きます。
ご寄付の送り先
ご寄付の受け取り口座は、株式会社ゆうちょ銀行の
「アンザイイクロウ」の普通預金口座です。
●郵便局からの振込みの場合
ゆうちょ銀行の口座をもっていてATMを使える場合は「無料」ですが、郵便局の窓口で「振込用紙」で送る場合は「手数料」がかかります。
記号:14440 番号:3883851
口座名:アンザイイクロウ
●銀行などからの振込みの場合(有料)
【店名】四四八(読み ヨンヨンハチ)
【店番】448
【預金種目】普通預金【口座番号】0388385
【口座名】アンザイイクロウ
●安斎育郎(アンザイイクロウ)の住所
〒611-0023
京都府宇治市折居台4-1-84