日本平和学会 第4回平和賞

11月9日、2013年度日本平和学会秋季研究集会において安斎所長が第4回平和賞を受賞しました。

平和賞受賞

第4回平和賞 授賞式。


11月9日 2013年度日本平和学会秋季研究集会において、安斎所長が第4回平和賞を受賞しました。

平和賞を受賞しスピーチする安斎育郎所長。

日本平和学会平和賞とは(学会のHPによる):
「日本における平和研究、平和運動において大きな貢献をした団体および個人の功績を称え、平和運動、平和研究のいっそうの活性化を期し、日本平和学会平和賞・平和研究奨励賞が設定されました。授賞は2年に1度となります。」
http://www.psaj.org/

11月9日(土)日本平和学会秋季研究会において授賞式が開催され、受賞理由は以下のようでした。

「安斎氏は放射線防護学の専門家として1960年代から原子力発電の危険性を説く講演活動を行なうなどしたため、さまざまなアカデミックハラスメントを被りながらも、真摯な研究姿勢を貫き、平和研究、平和運動および平和教育の分野で顕著な貢献を果たしてきた安斎氏は、立命館大学国際平和ミュージアムの第2代館長および名誉館長として数多くの先駆的な試みを手掛けるとともに、同ミュージアム、沖縄平和祈念資料館、長崎原爆資料館、広島平和記念資料館、川崎市平和館などから成る日本平和博物館会議に1994年以来欠かさず参画し、平和博物館の連携強化に重要な役割を担ってきた。

また、長崎原爆資料館開設時の監修作業や広島平和記念資料館の改修計画への協力など日本国内の平和博物館の運営に積極的に関わり、さらに、平和のための博物館国際ネットワーク(International Network of Museums for Peace)諮問理事および南京国際平和研究所・名誉所長を務めるなど、国境を越えて平和のための活動を牽引してきた。

平和を推進する安斎氏の活動の幅員は広く、学術的貢献はもとより、原水爆禁止世界大会議長、憲法9条・メッセージ・プロジェクト代表、原爆忌全国俳句大会実行委員長など多岐にわたり、さらに、フィールドワークや講演をはじめとする市民向けの活動を精力的かつ持続的に行ってきている点も特記される。平和ならざる事実を知り、その原因を知り、その克服の道を学ぶこと以上に、「状況に働きかけてそれを変革する主体を育む」ことの重要性を説く安斎氏の信念が、そこに鮮明に反映されている。

近年にあって特筆されるのは、2011年3月11日に勃発し、いまだ収束を見ない福島原発事故後の活動である。安斎氏は、放射線防護学者として、政府関係の活動に従事する以上に、福島市での除染や食料汚染検査、外部被曝測定、相談活動など被災者に寄り添うことに心を砕き、避難所での講演や放射線被曝・がれき処理などに関する市民からの問い合わせにも積極的に応じてきた。暴力なき世界を構想する平和学にとって、原発は喫緊の重大な課題にほかならず、安斎氏の揺るぎなき精神に裏打ちされた活動は、平和学の最も先端的な実践というべきものである。
高度の専門的知見を、暴力なき世界の実現に振り向ける安斎氏の長年にわたる活動が平和運動および平和研究に果たした貢献は顕著であり、日本平和学会は、その活動を称え、同氏に第4回平和賞を授与する。」

平和賞受賞スピーチ

平和賞受賞スピーチ


平和賞 賞状

日本平和学会平和賞 賞状

カテゴリー: 平和関連