あと2か月弱でめでたく「後期高齢者」。パソコン作業に疲れて、小雪舞う中、宇治の自宅周辺を散策しました。午後4時過ぎです。
桜並木がある東山公園では、蕾を宿す桜の枝先の向こうに月が浮かんでいました。月は9分咲き、蕾は1分? 桜の幹は、寒さに身をよじっているように見えました。
福島市の「さくら保育園」は『それでもさくらは咲く』という本をつくりましたが、宇治の里では、「それでも水仙が咲く」姿が健気でした。
わが家の前まで帰ってくると、隣家の前の電柱の5メートル程の所に、「逆潮流有り」という標識が貼ってあることを発見しました。20年近く住んでいながら、今の今まで気づかなかったことです。それもその筈、「逆潮流」とは、「太陽光発電や風力発電などの電力が電力事業者(関西電力)の電力系統に逆流すること」で、わが家のご近所に太陽光発電が普及した近年の出来事のようです。高台ゆえ宇治川が氾濫して逆流することはありません。
ふと世界を見ると、寒風吹きすさび、「暴力の徒花」が咲き誇っているかに見えますが、人は身をよじりつつも、少しずつ春を育むことを期したいと思います。
安斎育郎